今年は梅雨入りが遅く,例年とは違った感じがします。
かなり気温が高くなって蒸し暑く,この何年かで現れた「線状降水帯」が頻発し,
「警報級の大雨」もよく降ります。熱中症のニュースも耳にします。
ちょっと湿度が下がるだけでもずいぶん過ごしやすくなるので,除湿器で何とか
しのいでいますが,そろそろエアコンの出番かな。
エアコンをつけずに我慢,にも限度がありますね。
適度に降る雨の音を家の中で聞くのはいいですね。外にはなかなか出られませんので……。
🌳さて,今回は「雨の呼び名」についてです。
降り方や降る時期・時間帯,また季節や感情によっても さまざまな呼び名で呼ばれて
いて,なんと400以上もの名前があるのだとか。
たくさんあるので,この時期の雨に焦点を当てました。
梅の実
💛梅雨の雨
◎走り梅雨,迎え梅雨,梅雨の走り
梅雨入り前のぐずついた天気を表す。
◎卯の花腐し(うのはなくたし),黴雨(ばいう),五月雨(さみだれ)
梅雨の別の呼び方。
「卯の花(ウツギ)を腐らせるほどの長雨」「黴(カビ)が生える頃の長雨」よりは
「梅の実の熟する頃の長雨」の方がやっぱりいいですね。
「五月雨」の「さ」は田の神様で「みだれ」には水垂れという意味もあり,
旧暦5月の長雨のことを指します。
ちなみに「五月晴れ」は梅雨の晴れ間のことです。
ウツギ
◎空梅雨(からつゆ),旱梅雨(ひでりつゆ),枯れ梅雨
雨が少ない梅雨のこと。
◎戻り梅雨,返り梅雨,残り梅雨
梅雨明け後に再び雨が降り続くこと。
◎男梅雨
晴天が多いが降ると激しい,ザーッと降ってカラッと晴れる梅雨のこと。
◎女梅雨
弱い雨がしとしとと降り続く梅雨のこと。
◎荒梅雨(あらつゆ)
梅雨時期の激しい雨のこと。 最近は 荒梅雨 が多いです (>_<)
◎暴れ梅雨(あばれづゆ)
梅雨明け前の,雷を伴う強い雨のこと。
💛七夕にちなんだ雨
◎洗車雨(せんしゃう)
七夕の前日に降る雨のこと。
織姫との1年に1度の逢瀬のために,彦星が牛車を
洗っている水が落ちてくるのだとか。
嬉しそうな彦星の姿が目に浮かびます。
私が洗車したらすぐに雨が降ってくるので,
この言葉は強く印象に残っています (^^ゞ
◎洒涙雨(さいるいう)
七夕の当日に降る雨のこと。
織姫と彦星が別れを悲しむ涙雨,
雨のために逢うことができずに悲しむ涙雨。
※ どちらも旧暦の七夕の言葉なので,実際は今の8月のことです。
参考:暮らし歳時記,KOTONOHA ウェブ 等
🎋 七夕(7月7日)は,私が住んでいる辺りでは 圧倒的に曇りか雨の日が
多いのです。さて,今年はどうでしょうか? ⭐
雨の名前や,雨にまつわる言葉を集めた本もあります。
雨だけでなく,色々なものについて,日本人の繊細な感覚が多彩な表現を
生み出しています。
日本には四季があり,季節ごとに自然の恵みがあります。
険しくも美しい自然に囲まれ,感謝し祈り,豊かな心と感性を育んできた日本の言葉,
大切に受け継いでいきたいですね。
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