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和算 ~日本の誇る数学~ 点竄術(てんざんじゅつ)

  • 執筆者の写真: kibou7kateikyoushi
    kibou7kateikyoushi
  • 6月5日
  • 読了時間: 4分


柿の花
柿の花


🍀柿の花がかわいらしく咲きました。淡い黄色の花で,小さいのであまり目立ちません。近くに行って木を下から見上げると,花が咲いているのが分かるくらいです。

この後 果実をつけるのですが,若い実がけっこう落ちるのです。今年はたくさん残って

くれたらいいなぁ。

もう少ししたら,果実に影響のない程度に葉を採って柿の葉茶を作ります。この時期の葉は

ビタミンC がとても豊富✨ その他にポリフェノールやミネラルなども含みます。

栄養豊富だしカフェインを含まないので,飲みやすいですよ🍵




🌿さて,今回は和算の中から「点竄(てんざんじゅつ)」の問題をご紹介します!

  「点」は「残す」,「竄」は「除く」の意味で,加減乗除の計算を記号によって表す

  代数の方法のことです。

 坂部広胖さかべ こうはん(ひろなお)の『算法点竄指南録(さんぽうてんざんしなんろく)

 からの問題です。     参考: 一関市博物館主催「和算に挑戦」(平成22年度




🌺問題:米を蓄えた蔵があります。蔵の中から,

     初日に1石(こく)を出します。

    次の日に3石,また次の日に7石,その次の

     日に11石,その次の日に15石を出す,という

    ように米を出していくと,30日で蔵は からに

     なりました。はじめに入っていた米は何石でしょうか。

          ※ 「石」は,米をはかる単位です。(1石=10斗=100升)

              「1升瓶」って聞いたことがありますか。1升は約1.8リットルです。

             ですから1石は約180リットルです。

      


  

💛考え方

   表にする・式を立てるなど,自分が一番考えやすい方法で解いてみてくださいね。

   不思議な数の並びが出てきますね (^-^) でもそこで戸惑わず,増え方の規則が

   見えてきたら,「何か簡単に計算する方法はないか」と考えてみましょう。

   (よく分からないときは,地道に書き挙げるのが一番です!)





💚解答例 (はじめに入っていた米を S とします)


表の利用(全て書き挙げて足し算するにしても,表の方が見やすくて間違えにくいですよ)


     それぞれの日の,米を出す数を表にすると,次のようになる。

                    

 解き方1:そのまま足し算する

  

     S =1+3+7+……+107+111+115=1712

                            1712石   


   ※ 下の表のように,「初日からの合計の石数」の行をつけ足して計算していくと

     見やすいですよ。



 解き方2:工夫して計算する

  

    「解き方1」のように地道に計算すれば答えは求まるのですが,足す数が

    多いし,しかも大きい! そこで,ちょっと数の並びを眺めてみましょう。

    規則性が見えてきましたか。

    では,ちょっと工夫して計算量を減らしましょう。その方が正確に計算

    できますよ。


    上の表の の中の数は,最初の数3に 4を次々に足した数が並んでいます。

     このような規則で並んでいる数の和は,まず足す順番をひっくり返して

    式を書き,2つの式を足します。

    の中の数の和を T として,次のように計算します。

            (赤い線は,実際には書かなくていいです。見やすくするために引いています。)


    ※ 注意T は,2日目から30日目までの,29日分の石数を足したものだから,

              S T

         1日目の石数を忘れずに足しましょう (^^)/



                    ➣ この計算方法は,俵杉算 の計算で使いましたね (^^♪





チャレンジ!

数列の公式を用いて解く

     (「数列」は高校で学習しますが,知っておくと便利ですよ。下のピンクの文字は数列の言葉です。)


米を出す石数は

   1,3,7,11,15,…… ,111,115 (全部で30個)

ですが,2日目から後の数には規則性があって,

   3,7,11,15,……,111,115 (全部で29個)

は,最初の数初項一定の数公差 を 次々に足した数が並んでいます。

最後の数末項)は 115足す数の個数項数)は 29 です。

        (ちなみに,例えば 「20,16,12,8,……」のように,

        最初の数から4を次々に引いた数が並んでいたら,「公差はー4」です。)

このように,隣り合う2つの数の差が常に一定である数列を等差数列といい,

和を求める式は次のようになります。



2つの式は,初項と項数を必ず使います。それに加えて,

上の式は末項を使い,下の式は公差を使います。



 解き方3:等差数列の和の公式(上の式)

      



 解き方4:等差数列の和の公式(下の式)

  


🌷どちらの式を使っても解けるのですが,この問題の場合,30日目の石数115 を

  求めるのがけっこう大変なので,おすすめは「解き方4(下の式)」です。



この他にも,項数を30にするように工夫したり,数列の Σ を

  使ったり,文字を使って一般化したりなど,色々あります。

  算法点竄指南録』にも,何通りもの解答が書かれているんですよ。

  年齢に合わせて解き方が楽しめる問題,面白いですね (^-^)



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