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執筆者の写真kibou7kateikyoushi

和算 ~日本の誇る数学~ 俵杉算

更新日:5月9日

長引く梅雨の後は猛暑。熱中症やコロナでしょうか,毎日救急車が何回も通ります。

病院も大変ですし,大雨による被害に遭われた方・復旧に携わる方は,この暑さのなか,

大変な作業をされています。皆様のご無事をお祈りいたします。


さて,今回の和算は「俵杉算(たわらすぎざん)」です。

米俵の数の総数を計算する問題です。

早いところではそろそろ新米が出回る頃でしょうか。

図のように米俵を三角形に積んだ形を杉形(すぎなり)といい,杉の木の形に似ていることからそう呼ばれます。

(ちなみに,一俵は60㎏で,大人一人が一年間に食べる量とされています。)


俵が少なければ数えることもできますが,たくさん積まれていると,大変です💦

商人にとっては,欠かせない計算法だったんでしょうね。


では,俵杉算に挑戦です!



🌺問題:図1のように俵が積んであります。          図1    

     一番上が1俵,その下の段が2俵,その下の段が

3俵……というようにして一番下の段が7俵になる

とき,俵は全部でいくつあるでしょうか。




💚解答:28俵                       図2  

  図2のように同じ三角形を上下反対にしたものを

  横に置くと,どの段も1+7=8(俵)になりま

す。

全部で7段あるので,8×7=56(俵)

これを2で割って,答えは28俵。


 「三角形をひっくり返してひっつける」,知っておくと便利ですよ!

 (三角形の面積の計算も,同じように

  「ひっくり返してひっつけて四角形を作り,その面積を半分にする」で求めますね)



ドイツの数学者ガウスは,7歳の時,学校の先生に「1から100までの数をすべて足す

ように」と言われ,わずか数秒で答えて先生を驚かせたという逸話があります。

すごいですね! 


ガウスは天文学者・物理学者でもあり,幅広い研究をしていました。

ガウスにちなんで名づけられたものもたくさんあって,高校でよく出てきます。

皆さんきっと1つや2つは目にしますよ。


ガウスの考えた方法を図で表したのが,上の 図2 です。


参考までに,式で表してみましょう。

🌷難しいと思ったら,見るだけでいいよ!


足す順番をひっくり返して式を書き,2つの式を足します。

(赤い線は,実際には書きません。見やすいように引いています。)










上の式を言葉で表すと


です。




上の筆算や この式は,例えば 5+7+9+11+13+15 のように,

同じ間隔で大きく(小さく)なっている数を足すときに使えますよ。

(これは,高校の「数列」という内容に出てきます。)



ガウスが解いた「1から100までの数をすべて足すといくらになるか」に,

皆さんも挑戦してみてくださいね!



💛他の和算の記事はこちら

 ・鶴亀算

 ・小町算


和算にはどんなものがあるか,どのように計算するのか調べてみると面白いですよ。

夏の自由研究にも いいかもしれませんね (^^♪



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