長引く梅雨の後は猛暑。熱中症やコロナでしょうか,毎日救急車が何回も通ります。
病院も大変ですし,大雨による被害に遭われた方・復旧に携わる方は,この暑さのなか,
大変な作業をされています。皆様のご無事をお祈りいたします。
さて,今回の和算は「俵杉算(たわらすぎざん)」です。
米俵の数の総数を計算する問題です。
早いところではそろそろ新米が出回る頃でしょうか。
図のように米俵を三角形に積んだ形を杉形(すぎなり)といい,杉の木の形に似ていることからそう呼ばれます。
(ちなみに,一俵は60㎏で,大人一人が一年間に食べる量とされています。)
俵が少なければ数えることもできますが,たくさん積まれていると,大変です💦
商人にとっては,欠かせない計算法だったんでしょうね。
では,俵杉算に挑戦です!
🌺問題:図1のように俵が積んであります。 図1
一番上が1俵,その下の段が2俵,その下の段が
3俵……というようにして一番下の段が7俵になる
とき,俵は全部でいくつあるでしょうか。
💚解答:28俵 図2
図2のように同じ三角形を上下反対にしたものを
横に置くと,どの段も1+7=8(俵)になりま
す。
全部で7段あるので,8×7=56(俵)
これを2で割って,答えは28俵。
「三角形をひっくり返してひっつける」,知っておくと便利ですよ!
(三角形の面積の計算も,同じように
「ひっくり返してひっつけて四角形を作り,その面積を半分にする」で求めますね)
ドイツの数学者ガウスは,7歳の時,学校の先生に「1から100までの数をすべて足す
ように」と言われ,わずか数秒で答えて先生を驚かせたという逸話があります。
すごいですね!
ガウスは天文学者・物理学者でもあり,幅広い研究をしていました。
ガウスにちなんで名づけられたものもたくさんあって,高校でよく出てきます。
皆さんきっと1つや2つは目にしますよ。
ガウスの考えた方法を図で表したのが,上の 図2 です。
参考までに,式で表してみましょう。
🌷難しいと思ったら,見るだけでいいよ!
足す順番をひっくり返して式を書き,2つの式を足します。
(赤い線は,実際には書きません。見やすいように引いています。)
上の式を言葉で表すと
です。
上の筆算や この式は,例えば 5+7+9+11+13+15 のように,
同じ間隔で大きく(小さく)なっている数を足すときに使えますよ。
(これは,高校の「数列」という内容に出てきます。)
ガウスが解いた「1から100までの数をすべて足すといくらになるか」に,
皆さんも挑戦してみてくださいね!
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和算にはどんなものがあるか,どのように計算するのか調べてみると面白いですよ。
夏の自由研究にも いいかもしれませんね (^^♪
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