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執筆者の写真kibou7kateikyoushi

憧れの玉虫に会えました!

更新日:2023年7月7日


先日,庭で どさっ という音がしたので見てみると,上から何かが落ちてきたようです。


様子を見ていると,なんと,玉虫! 

玉虫が木の葉に止まっているではありませんか!


憧れの玉虫,学校で法隆寺の「玉虫厨子」の学習をした時から,

玉虫厨子も玉虫も見たくてたまりませんでした。

  写真中央にいます。分かりますか?


高校まで田舎に住んでいたのに,玉虫には出会ったことがありませんでした。

それなのに,玉虫からやってきてくれるなんて,感激です!

(2年前はベランダに,今回は庭に来てくれました。)


ということで,今回は玉虫と,玉虫厨子について,簡単にご紹介。



🌺まずは,玉虫

全体に緑色の金属のような光沢があって,

背中には赤と緑の筋が入っています。


その色は構造色によるもので,死後も色あせません。

こんな美しい色の虫がいるなんて,しかも色あせないなんて,神様の作った奇跡ですね! 


🌳構造色って?

  CDやシャボン玉をイメージしてもらえば分かりやすいです。

  それ自身には色がついていないけれど,その構造によって光が干渉して色づいて見え,

  見る角度によって様々な色彩が見られます。

  クジャクの羽,アワビなどの貝の内側,宝石のオパールなどもそうです。

  どんなものがあるのか,自由研究で調べてみるのも楽しいですよ。






      オパール





🌺次は,玉虫厨子


聖徳太子が建立した法隆寺にある国宝です(飛鳥時代)。

推古天皇の愛用品と言われています。


「厨子」とは,仏像,仏画,舎利,経典などを安置する屋根付きの入れ物です。

装飾に玉虫の羽を使用していることからこの名がついています。


上部の柱や宮殿入口部分に細工され,虹色の縞模様を見せる玉虫の羽が入れられて

おり,それを唐草模様の透かし彫りの金具で重ねています。


現在では玉虫の羽のほとんどが失われて確認できないようです。残念!


厨子のあちらこちらには仏教絵が描かれています。仏教の教えをちりばめ,当時の

粋(すい)を尽くした素晴らしい工芸品です!

            法隆寺 大宝蔵院  奈良寺社ガイド 



レプリカも作られていて,復刻版と平成版があるようです。


復刻版は実物が忠実に再現されているのに対して,平成版は蒔絵や錺(かざり)金具の

奧にも玉虫の羽が数多く使われ,高蒔絵技法もふんだんに用いられています。


現代の最高技術が遺憾なく発揮されていて,色彩豊かで豪華です。

そして,想像していたよりはるかに精緻で繊細で美しい!


1,300年の時を超えても色あせることのない玉虫の色,今の私でも美しいと思うのですか

ら,当時の人たちにとってはどれほどだったでしょう!

推古天皇がどのように使っていらっしゃったか,想像してしまいますね💗

                             平成の玉虫厨子  



今は感染症やシェディング,放射能を避ける

ために自粛生活をしていますが,

法隆寺や中宮寺をはじめ,奈良や京都をまた

ゆっくり見てまわれる日が来ますように!






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