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執筆者の写真kibou7kateikyoushi

春を告げる鳥たち


冬になると我が家にメジロがやってきます。 10羽くらいの群れでやってきて,嬉しそうにさえずりながら,果実を食べたり花の蜜を吸ったりしています。

うちではありませんが,メジロがねじろとしている木には驚くほど大群のメジロがいて,お互いに押し合うようにぴったりと枝に並んでいる様子に「よくこんなに木に止まれるなあ」と思います。                 

「目白押し」という言葉がありますが,まさにこれなんですね。 こんな言葉を作った先人たち,すごいですね。

うちの木を縄張りにしているヒヨドリに追われることもありますが,メジロはそのへんのことも分かっていて,周りを警戒しながら食べています。 別のヒヨドリが近くにいても何ともないんですよ。

メジロが枇杷(びわ)の木でかくれんぼするように遊んでいるのを見ながら,私は枇杷の葉を取って,お茶にしたりお風呂に入れたりしています。

ささやかな冬の楽しみです。

枇杷の葉で糸や布を染めると,枇杷の実を薄くした優しい色に染まります。

緑の葉の中に,ちゃんと実の色が入っているんですね。

そういえば,私が中学の時の国語の教科書に,大岡信さんのエッセイ『言葉の力』が載っていて,それには,

きれいな桜色の着物の糸は桜の皮から取り出した色,それも,桜の花が咲く直前のころの山の桜の皮であると……。

あとに続く内容も含めて,強烈に印象に残っています。私の好きなエッセイです。

国語の教科書って,「勉強させられている」と思うと味気ないですが,「良い作品を選んで載せてくれている本」と考えると,今になって読み返したくなります。


最近は風の強い日も多いですが,だんだんと日差しが柔らかくなってきて,春の訪れを感じます。

メジロと混同されがちなウグイスが,鳴く練習を始めるのもそろそろですね。

ウグイスは恥ずかしがり屋なので姿を見せませんが,

鳴き方が上手になっていくのも楽しみです。



大学を受験される皆さんが,素敵な春を

迎えられますように!

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