和算 ~日本の誇る数学~ 面積の問題
- kibou7kateikyoushi
- 1 時間前
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今の季節,サギソウが見たくなります。白鷺が空を飛んでいるような花が美しく
繊細で,初めて見たときは「このような花があるなんて!」と感動しました。
夏の暑さを忘れさせてくれるような,涼やかな姿です。
サギソウは「夏の七草」の一つで,
「涼しさは よし(葦) い(藺) おもだか(沢潟) ひつじぐさ(未草)
はちす(蓮) かわほね(河骨) さぎそうの花」
と,園芸研究家が昭和初期に詠んでいます。全て水辺の植物で,涼しさを感じさせてくれる植物たちですね(基本的には食用になりません)。
なお,「夏の七草」は他にもあって,日本学術振興会が 昭和20年に選定したものを挙げて
おきますね。生命力が強く,食糧難の時でも食べることができる植物です。
「あかざ いのこづち ひゆ すべりひゆ しろつめくさ ひめじょおん つゆくさ」
参考:Wikipedia
🌿食べられる植物は今までも時々ご紹介してきました。
今は食べないにしても,「これは食べられるんだな」ということを知り,そういう目で
植物を見ておくことも必要かと思っています。
庭や,人の少ない ” 穴場 ” に生えているものをチェックしてみるといいですね。
💛さて,ここからが本題です!
今回は和算の中から面積の問題をご紹介します。
『数理神篇(すうりしんぺん)』の問題を,簡単にした問題です。
参考文献:『数学文化004』2004年 日本評論社
🌺問題1:図のように,同じ大きさの円が3個あり,それぞれの円の中心を結んでいます。
円1個の面積を1とするとき,円の白い部分の面積の和 W と,赤い部分の面積
の和 R の差 W ー R を求めましょう。

💛考え方
三角形の内角の和から,赤い部分の面積の合計を求めます。
(求めるのは,白と赤の部分の面積の差 W ー R なので,赤の一つひとつの部分の
面積は分からなくてもいいのです)
💚解答
三角形の内角の和は 180° だから,赤い部分の面積の和 R は,円の面積の半分で,
R= 0.5
円の面積の和は,面積1の円が3個だから,3
よって,白い部分の面積の和 W は W = 3 - 0.5 = 2.5
したがって,求める面積の差は W ー R = 2.5 - 0.5 = 2
では,円の個数を増やしますよ (^^)/
🌺問題2:図のように,同じ大きさの円が5個あり,それぞれの円の中心を結んでいます。
円1個の面積を1とするとき,円の白い部分の面積の和 W と,赤い部分の面積
の和 R の差 W ー R を求めましょう。

💚解答
五角形の内角の和は 180° × 3 = 540° だから,赤い部分の面積の和 R は,
円の面積の 540/360 = 3/2 = 1.5 (倍)で,
R= 1.5
円の面積の和は,面積1の円が5個だから,5
よって,白い部分の面積の和 W は W = 5 - 1.5 = 3.5
したがって,求める面積の差は W ー R = 3.5 - 1.5 = 2
💛考え方が分かったら,自分で円の個数を増やして考えてみましょう。
規則性が分かるかな?
🌸ちなみに,『数理神篇(すうりしんぺん)』の問題はこちら!
上の問題と同じで,円の白い部分の面積の和 W と,黒い部分の面積の和 B の差 W ー B
を求めましょう。
すごい数の円で,なんだかネックレスのようですね。よかったら挑戦してみてください
ね (^^)/
![安原千方・中曽根宗 [方祁] 編『数理神篇』 (東北大学附属図書館所蔵)](https://static.wixstatic.com/media/c7f8cb_ae9fdd3d4a694f01803d7aa01e7f84c0~mv2.jpg/v1/fill/w_485,h_533,al_c,q_80,enc_avif,quality_auto/c7f8cb_ae9fdd3d4a694f01803d7aa01e7f84c0~mv2.jpg)
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