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執筆者の写真kibou7kateikyoushi

紫式部と源氏香





紫式部(ムラサキシキブ)の実が見頃です!

以前ご紹介したムラサキシキブの花が,このような美しいつやのある実になります。

元々は,その重なり合った美しい実を「紫重実(むらさきしきみ)」と呼んでいて,

それが 平安時代の作家 紫式部に似ていることから,そう呼ばれるようになったのだ

そうです。

実は長い間 目を楽しませてくれるのですが,そのうち鳥が食べて無くなってしまいます🕊️

そして,別のところからひょこっと新たな芽が出てきます。鳥からの贈り物ですね。



🌳今回は,紫式部にちなんだ「源氏香(げんじこう)」をご紹介!



源氏香(げんじこう)

香道の組香の一つです。5種の香をそれぞれ5包ずつ(計25包)用意し,

そのうちの任意の5包を取り出して順に焚いていきます。

紙に5包の香に対応した縦5本線を引き,同じ香りだと思った縦線を,

横線でつないでいきます。

5本の縦線は右から1炉(初炉),2炉,……,5炉です。

香を聞いて(香は「嗅ぐ」ではなく「聞く」といいます),

例えば1炉と3炉,2炉と5炉が「同じ香だ」と思ったら,

右図のように縦線の上を横線でつなぎます。

源氏香の全ての図柄は下図の通り(右の図柄は「夕霧」です)。


『源氏物語』に関する商品には,よく源氏香の図が使われていますよ (^^♪



源氏香の図

『源氏物語』の五十四帖にちなむ図柄で,縦5本の線を基本として構成されます。

第一帖の「桐壺」,第五十四帖の「夢浮橋」を除く52種が使用されています。


                        参考・引用:みんなの知識 ちょっと便利帳




💗『源氏物語』でもお香はたびたび登場します。

香原料を自ら調合し,自分だけの香りを創っていました。

薫物(たきもの)を部屋や衣装に焚き込め,姿を見ずともその香りで誰か識別できる。

また,お互いが香りを披露するようになり,薫物合わせが行われる……。

『源氏物語』のこのような世界にあこがれて,聞香(もんこう,ぶんこう,ききこう)体験

をしたこともあります。

香木の奥深い香りを味わい,香道の世界に触れて,優雅なひと時でした。

香飾り,掛香,匂袋など,たくさんある中から自分好みの香りと形を見つけて,

生活に取り入れています。優しく漂ってくる香りに癒されます。

                                  参考:山田松香木店



💚東大寺正倉院の宝の一つである

「蘭奢待(らんじゃたい)」は,

天下第一の名香と称される特別な香木です

(長さは1.5メートルほどもある,大きい

 香木です)。

宝物なので誰もがその香りをかぐことが

できるわけではなく,

切り取られたところには    写真読売新聞オンライン

「足利義政」「織田信長」「明治天皇」 

などの名前を書いた紙を貼ってあります。

皆さんも,日本史の教科書などで,一度は見たことがあるのではないでしょうか。


2022年5月,志野流香道が,日本と世界の安寧を祈るため,東京の増上寺にて

献香式を執り行いました。

そこで,志野流に初代から ” 家木(かぼく)” として伝わる蘭奢待を焚きました。

「足利義政が截り取り,さらにその一部を志野流の祖・志野宗信が賜ったという,

 正倉院宝物の香木。

 室町時代から大切に伝わってきた名香中の名香を炷くことは,「この身を切る思い」と

 宗玄宗匠が吐露されるほど稀有なことです。」     参考・引用:家庭画報.com

その様子をテレビで見ました。大勢が見守る中で焚かれた微量な蘭奢待のかけらの香りが

人々にまで届くわけではなく,その香りも想像できませんが,とても神聖な雰囲気でした。

ん~,その香りを聞いてみたい!


アイソレーション生活中で,もうお店で色々なお香の香りを味わうことはできませんが,

シェディングなどの匂いで疲れている感覚を,好きな香りで癒す時があってもいい

ですね💗

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