2の2乗は4,2の1乗は2,では 2の0乗は?
- kibou7kateikyoushi
- 10月3日
- 読了時間: 4分

🌜気温が下がって空気が澄んで,夜空が美しく見える季節になってきました。9月8日の皆既月食も,晴れた夜空できれいに見ることができました。天体観測には良い季節ですね。
以前は天文台に天体観測しに行ったこともありますが,今は安全のため,おとなしく家の窓から見ています。あ~,満天の星を見上げて楽しみたい……。
今年の中秋の名月は10月6日です(満月は翌7日)。旧暦8月15日の夜に見える月が特に
美しいとされ,昔から月を愛でてきました。
でも,中秋の名月が必ずしも満月ではありません。国立天文台HP によると,
「旧暦では,新月(朔)の瞬間を含む日が,その月の朔日(ついたち)になります。
今年は9月22日(新月の瞬間は4時54分)が旧暦の8月1日,10月6日が旧暦での
8月15日となります。
一方,天文学的な意味での満月(望)は,地球から見て太陽と反対方向になった瞬間の
月のことです。 今年のように,中秋の名月と満月の日付がずれることは,しばしば
起こります。次に中秋の名月と満月が同じ日付になるのは 2030年です。」
とのこと。今年は中秋の名月の近くで土星も輝いています。月が明るいので見づらいかも
しれませんが,気に留めてみてくださいね。
10月中旬には,月が木星と金星に接近しますし,オリオン座流星群やレモン彗星などの出現もあるようですよ。楽しみですね (^^♪ 参考:ウェザーニュース
🌜さて,ここからちょっと数学のお話です (^^ゞ
以前の記事 紙を何回折れば月に行ける!? で,少しだけ指数関数に触れました。
今回は,もう一歩踏み込んでみましょう (^-^)
といっても,簡単な内容なので,肩の力を抜いて,心のバリアを解いて見てくださいね。
数学は,学年が上がると,以前学習したことの内容を拡張して深く学ぶことが
よくあります。
「2の0乗」は高校で学習しますが,きっと小学生でも分かっちゃうと思いますよ。
🌿以前の記事でご紹介した指数の計算,覚えていますか?

🌿今回は,この計算の世界を広げてみましょう (^^)/
上の計算と同様にして計算すると,

になりますね。この式を,下のように それぞれ縦に並べてみました。
そして,右から左への移り変わりを見ていきましょう。

・一番上の行の,各数の右上の小さい数を「指数」といいますが,右から左へ,4から
順に1ずつ小さくなっています。
この規則に従って,追加で3つ(0,ー1,ー2)並べましたよ。
・その下の行はどうでしょうか。16 から8へ,8から4へ,4から2へ,右の数を
2で割った数(半分の数)が左に並んできています。分かりますよね。
・では,その続き,つまり「2の0乗」はいくらになるでしょうか?
できたら,その左も求めてみましょう。
💗下のようになりましたか?

・指数が0や負の整数になっていても,このように考えていけば

求めることができますね。
(ここで詳しくは述べませんが,そのように定めています。
そうすると,色々なことがきれいに成り立ちます。)
🌺問題:「3の0乗」はいくらでしょうか。上と同じように書き並べて
求めてみましょう !(^^)!
💚答え:1
「2の0乗」「3の0乗」……も「1」です。ちょっと不思議?
納得いくまで,他の数でもやってみてくださいね。
( 「●の0乗」とするとき,●は 0でない数 とします )
🌿参考までに,下にグラフを載せました。
★ サッと見るだけでもいいですよ。頭のどこかにきっと残りますから (^^) ★
「y=(2のx乗)」の式を満たす(x,y)を座標平面上に取っていくと,出来上がる
グラフです。

(1,2),(2,4),(3,8),(4,16),…… と
いくつか点を見ていくと, y の値がどんどん大きくなって
いきます。グラフが急激に上がっていますね。
「2の0乗は1」をグラフでも確認してみましょう。
「x = 0 のとき y = 1」なので,点(0,1)を通っています
よ。
グラフは飛び飛びの点ではなく,滑らかな曲線になっています。
それは,
「y=(2の●乗)」の式で,●(指数)に入るのは

……,ー2,ー1,0,1,2,……
などの整数だけではないからなんですよ。
指数はどこまで広がるんでしょうね。楽しみでしょう!? (^^ゞ (高校で学習します!)
グラフの左端はx軸に重なるように見えますが,
実は どこまで左にいっても,x軸に限りなく近づく
けれども x軸に重なることはありません。
「2の●乗」は正の値(0より大きい)なんです。
グラフからも色々なことが読み取れます。
🌜 紙を何回折れば月に行ける!? の記事のグラフは,上のグラフの式に 0.0001 を掛けてある式のものです。
★ 夜空の月や星の軌跡を思い浮かべて,美しい曲線を楽しんでくださいね ★
💛前回の解答例「4つの4」

いかがでしたか?
一つでも式ができたでしょうか。
この解答例とは異なる式もあるので,
秋の夜長のお供に,よろしければ挑戦してみて
くださいね !(^^)!
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