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執筆者の写真kibou7kateikyoushi

秋の七草,知っていますか? ~七草と山上憶良~

更新日:5月24日


萩がかわいらしい花を咲かせています。

涼しくなってくると,虫の音や草花が私たちを

楽しませてくれます。秋たけなわですね。


今回は,秋の七草に触れてみました。

日本の伝統的な草花ですが,春の七草に比べて,あまり

知られていない気がします。


      萩(はぎ)           ちょっと散歩するときなどに,見てみてくださいね。


秋の七草は

 萩(はぎ)

藤袴(ふじばかま)

女郎花(おみなえし)


                               藤袴(ふじばかま)


ですね(花の名前をクリックすると,その花の写真を使った記事に飛びます)。


               女郎花(おみなえし)



覚え方としては

・上記の順に「五・七・五・七・七」のリズムで覚える

・「お好きな服は?」などの語呂合わせで覚える

   「お」: 女郎花(おみなえし)

   「す」: (すすき)尾花のこと

   「き」: 桔梗(ききょう)

   「な」: 撫子(なでしこ)

   「ふ」: 藤袴(ふじばかま)

   「く」: 葛(くず)

   「は」: 萩(はぎ)

などでしょうか。


春の七草に対して秋の七草は目を楽しませてくれるものですが,

漢方薬などに使われるものもあります。

葛の根から作る葛湯は好きなのですが,大変な手間をかけて葛粉が作られるので,

貴重で高価なんです。



秋の七草は,万葉集にある山上憶良の歌


秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花

萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花


に由来するとされています(「朝顔」は桔梗のことといわれていますが,諸説あります)。

そこで,山上憶良について,簡単に見てみましょう。


山上憶良は奈良時代の歌人で,遣唐使に加わって渡唐。のちに筑前守となります。

大宰帥の大伴旅人と親交がありました。

教科書などでとりあげられる代表的な歌としては


瓜食めば こども思ほゆ。栗食めば まして思はゆ。

   (瓜を食べると,子どものことが思われる。栗を食べると,

                     いっそういとしく思い出される。)


銀(しろがね)も 金(くがね)も玉も 何せむに,まされる宝 子にしかめやも。

   (銀も金も宝石も,いったいなにになろうか。

      (どんな宝でも)子どもにまさった宝石があるだろうか,あるはずがない。)


これらの歌からも,憶良といえば「子煩悩」というイメージがあります。

その憶良が詠んだ次の歌は,大伴旅人の主宰する宴の席で退席の時に詠んだものであると

推測されています。


憶良らは,今は罷らむ。子泣くらむ。そを負ふ母も,吾を待つらむぞ。

(わたし憶良めはもう退出しましょう。(今ごろ家では)子供が(待ちくたびれて)泣いているでしょう。その子を背負った母(わたしの妻)も,わたしを待っているでしょうよ。)


                      (歌・現代語訳は全て『古文の探求』2002 文英堂)

                 

「まあ,小さいお子さんがいらして……」なんて思うかもしれませんが,

このとき憶良はけっこうなお年。70才くらいでしょうか。

お母さんに背負われるような幼い子供がいたとは考えにくいので,

退席の時の場を和ませる歌として詠んだのかもしれませんね。

その場面を想像すると楽しいです (^.^)



💚おまけの話


春と秋にお彼岸を迎えます。それぞれ春分の日,

秋分の日を中日とした前後3日(合わせて7日間)です。

春のお彼岸にはぼたもち秋のお彼岸にはおはぎ

お供えしますが,

それぞれその季節に咲く花である牡丹にちなんで名づけられています。


ぼたもち と おはぎの違いは

食べる季節,大きな丸形でこしあん と 俵型でつぶあん,

うるち米ともち米,きなこをまぶすかどうか,など

地域によっても異なり,一概には言えないようです。

違いはだんだんなくなってきているのかもしれませんね。



     牡丹(ぼたん)


こんな話を書いていたら,むしょうにおはぎが食べたくなりました。

今日のおやつは おはぎです (^^♪

私の好きなのは これ(右の写真)!

あんこ も きなこ も食べたいんです (^^ゞ 



















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