ツクツクボウシの鳴き声がよく聞こえるようになりました。虫も元気に鳴いていて,夏の終わりを感じます。
日中はまだ暑いですが,朝晩は過ごしやすくなり,勉強などにじっくり取り組むには良い季節になりましたね。
さて,生徒たちの話を聞くと,どうやら「物理が苦手」と言う子が結構多い!
そこで,今回は物理の力学の基礎の基礎を,🍎「物理や」さんが書いてくれました。
小学生・中学生には難しそうに見えるかもしれませんが,
最後は小学校の算数の学習内容につながりますので,途中はさらっと見てくださいね。
🍎今回は,「物体に はたらく力」についてです。
床の上に物体があります。
この物体には,下方向に重力が はたらいています。
つまり,下向きに引っ張られているのです。
では,物体は下方向に移動するのでしょうか?
そうではありませんよね。
床の上にあるまま,床の上に「止まっている」はず
です。
重力によって下向きに引っ張られている物体が止まっているのは,
「重力とは反対向きに,重力と同じ強さの力」が物体に はたらいているからです。
その力がどこから発生しているのかというと,物体が置かれている床です。
床から物体に,上向きに力が はたらいているわけです。
この状況を表すと,下図のようになります。
物体に はたらく重力は,「重心」という一点に はたらいているものと仮定します。
(物理における “ お約束 ” です)
同様に,床から物体に はたらく力も,ある一点に集中しているとみなします。
ちなみに,床の上にある物体が,床から受ける力を「垂直抗力」と言います。
こうすることで,物体に はたらく力の大きさと向きがシンプルに表現できますし,
2つ以上の力が はたらいているときは,それぞれの力の大きさや向きを比べることが
できます。
この表現方法は,物理の基本です。
続いて,「先ほどの物体にひもを付けて右向きに
引っ張る」という現象を考えてみましょう。
ひもから物体に はたらく力は右向きで,力が はたらいているのは物体とひもがくっついている一点であると仮定します。
このとき,物体に はたらいている力を表すと,下図のようになります。
以上のように,物理で使われる図に書かれている矢印は,
「力がはたらいている点(作用点)」「力の向き」「力の大きさ」を表しています。
矢印がたくさんあると混乱してしまうかもしれませんが,一つ一つ見ていくことが
大事です。
🌺ここで,物理の公式を一つご紹介。ちょっと解いてみましょう。
(答えは下に)
💛文字がたくさん出てくると,とても難しく感じますね。
でも,これは小学校で学習する算数の内容で,
(道のり)=(速さ)×(時間)
と 同じなんです! よく見てみてくださいね。
高校の物理の問題も,小学生で解けるものがあるんですよ 。
ところで,実際に床の上にある物を引っ張るときに,思ったよりも力がかかった経験は
ありませんか?
……この続きは次回 (^^♪
💚答え
🍎理科の講師「物理や」の他の記事はこちら
Comments