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  • 執筆者の写真kibou7kateikyoushi

続・物体に はたらく力(物理)


日中も気温が下がり,エアコンを使わない日が増えてきました。


百日紅(サルスベリ)は その名の通り花期が長いので,まだ花を楽しめますが,

ハナミズキなどの落葉樹が紅葉し,葉を落とす頃になりました。

外の景色もだんだんと秋色に。

      百日紅(サルスベリ)



🍎では,本題です。

前回の最後に,床の上にある物体を引っ張る現象を見ましたね(下図)。

今回は,その続きとなります。



ところで,実際に床の上にある物を引っ張るときに,

思ったよりも力がかかった経験はありませんか?


そのようなときは,物体が床から「摩擦力」を受けており,引っ張る力が邪魔されています。

さて,この「摩擦力」を先ほどの図に書き加えると,どのようになるでしょうか?



正解は,下図のようになります。


摩擦力がはたらくのは物体と床の間の一点で,向きは物体が引っ張られる方向と逆,

力の大きさは物体が引っ張られる力を超えない範囲になります。


では,摩擦力がはたらいている状態で,物体を動かしており,途中で引っ張るのをやめた

とき,物体の運動はどのように変化するでしょうか?

ここでは,「運動方程式」というものを使って考えてみます。

(※厳密なことは書いていません)

文字がいっぱいの式なので,ここは さっと見るだけでいいですよ。





















ちなみに,摩擦を扱うこのような計算は,大学の

力学で扱う範囲です。

日常生活でも摩擦の影響を目にする機会は多いと思いますし,

高校物理でも摩擦が問題の中に出てくることもありますが,

摩擦による速度の変化を扱うのは,高校物理の範囲を超えてしまうんですね (^^;)




🌸摩擦は,ほとんどの物と物の間に はたらいています。

 イメージしやすいものをいくつか挙げておきます。


・鉛筆で字が書けるのは,先端が摩擦で削られているため。

・普通の道の上は歩きやすいけれど,氷の上は歩きにくい。

・割りばしは持ちやすいが,心太(ところてん)は

 手でつかみにくい。

・重い荷物は押しても動かしにくいが,台車に乗せると楽。



・床の上でボールを転がすと,だんだんゆっくり転がる

 ようになり,いずれは止まる。


・瓶のふたがなかなか開かないとき,

 ふたに輪ゴムを巻くと開けやすくなる。

・遊びでは,綱引きや空気鉄砲など。


・この記事の最初にご紹介した百日紅(サルスベリ)

 樹皮はザラザラしていますが,一度樹皮が剥がれ落ちると白い木肌が現れて,

 その部分はつるつるしています。

 その枝に猿が登ろうとしても滑って落ちてしまいそうなので,「サルスベリ」という

 名前なんです。



💛摩擦のない世界を,想像してみてください! 

  とんでもないことになってしまいます (>_<)

  摩擦は小さい方が良いこともあるけれど,私たちには必要なんですね (^^♪




🍎理科の講師「物理や」の他の記事はこちら

 ・物体に はたらく力          りんごのおいしい季節に 

                                           なりましたヽ(^o^)丿💗

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