暖かくなったと思っていたら,ここ何日かは冬に逆戻りしたような寒さ。
そんな中で,庭のスノードロップが咲き始めました。
ヒガンバナ科の花で寒さにも強く,ほおっておいてもどんどん増えます。
この花のことをちょっと調べてびっくり
したので,挙げておきますね。
(ウィキペディアより)
・キリスト教の伝説によると,エデンを追われたイヴが地上で初めて迎えた冬の日,
野原の草花が無くなった一面の雪原に嘆いていた所に現れた天使が,イヴを慰めるために
降っていた雪をスノードロップに変えたという。
・ロシアの詩人マルシャークの『森は生きている』は,少女が大晦日に継母からこの花を
探して摘んで来るように,という無理難題を言い付けられたのが話の始まりである。
この花がアダムとイヴの時代までさかのぼるなんて,そして,
中学時代によく歌っていた『森は生きている』という歌に「マツユキソウ」が出てくるのですが,この花だったとは……。新鮮な驚きです。
知らなくても なんてことはないのですが,こんな小さなことでも「知る喜び」を感じた,
幸せな気持ちです。
勉強も同じなんだと思います。学びの中で「知る喜び」「学ぶ楽しさ」を感じられる。
心豊かになります。
🌳前置きが長くなりました (^^ゞ ここからが本題です。
一関市博物館から「和算に挑戦」の解答集が届きました!
嬉しかったので,ついこの前 和算の記事を書いたばかりですが,今回は特別 (^^♪
「解けたけれど「正解者」に名前が載るのは ちょっと……」という恥ずかしがり屋の
和算好きの皆さんに,初級問題「薬師算(やくしざん)」をご紹介!
(一関市博物館「和算に挑戦」より)
🌺問題
正方形の形に1周するように碁石
を並べます。碁石の個数はわかっ
ていません。
左側の碁石を残して,これ以外の
碁石は くずし,左側の碁石に合わ
せて並べかえます。
最後の列に5個残ったとすると,
碁石は全部で何個あったでしょう
か。
💚解き方の例(解答例は一関市博物館のHPでも見ることができます)
・1辺が4個のとき,5個のとき,……,と,具体的に調べる。
・図や表を利用する。
・方程式を作って求める。
・薬師算の公式を導く (総数)=(残りの個数)×4+12 ⇐ 初めて見ました (^^ゞ
・合同式(高校の学習内容)を利用する。
💛解答例(解答集には載っていない解答例です! 薬師算の公式を導きました)
上の左図のように,(1列の碁石の個数ー1)個のかたまりを4つ作る。
右図も同じ個数のかたまりを作る。一番右の列には,元々残っていた5個と,
左の3列から持ってきた3個,合わせて8個の碁石が並ぶ。
よって
(碁石の総数)=(元々残っていた5個)×4+(一番右の列に移動した3個)×4
=20+12
=32(個)
※ 1列の碁石の個数が8個と分かったら,
8×4=32(個) と 求めることができる。
※ 上の図で,1列の碁石の個数を x 個と おいて,方程式を作って解いてもよい。
💗なぜ「薬師算」というのか?
薬師算というのは,最後に12を加えることから つけられたものです。
薬師如来は医薬の仏としてまつられますが,
12の大願をたてて仏となり,十二神将がその大願に応じて,
それぞれが昼夜の12の時,12の月,または12の方角を守るといいます。
また,縁日は毎月12日というように,薬師如来は12という数に縁が深いのです。
💚和算のネーミングのセンス,素晴らしいですね!
これが江戸時代の数遊び(数当てゲーム)というのですから,
江戸時代のレベルの高さがうかがえます。
皆さんも,ご自分で碁石の個数を変えて問題を作ってみてくださいね。
薬師如来の数12が現れますよ !(^^)!
方程式を作る解き方が簡単だ,と思った人もいるでしょうね。
文字や式を使わないで解く方が,実は難しい,なんてことがよくあります。
色々な解き方があって,和算って奥が深いですね。
来年は「和算に挑戦」の解答例に載るような解答を狙うのもいいかな,なんて……。
皆さんもぜひ挑戦してみてくださいね!
💛他の和算の記事はこちら
・鶴亀算
・からす算
・俵杉算
・小町算
・油分け算
・入れ子算
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