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🍎 前回は重力について真面目に考えてみましたが，
今回は「あり得ない仮定」を考えてみようと思います。
テストなどで役に立つことはありませんが，
たまには想像力を働かせてみるのもいいのでは
ないかと (^^ゞ
ニュートンの「万有引力の法則」によれば，「すべての物体は互いに引力を及ぼす」ので，例えばあなたの隣にいる人とも，重力で引きあっているはずです。
🍏ここで，前回ご紹介した式をちょっと振り返ってみましょう。
この式から，二つの物体に はたらく重力の大きさについて，
「物体の質量」が大きいほど，はたらく重力は大きくなり，
「二つの物体の距離」が大きいほど，はたらく重力は小さくなる
という関係があることが分かります。
図を使っての表現の仕方が難しいのですが，向かって右の人（男の子）が，
左の人（女の子）を引く力を，矢印で示してみました（下図）。
「女の子の体重」と，「二人の間の距離」が変わらないとしたら，
「男の子の体重」が大きくなればなるほど，二人に はたらく重力は大きくなります。
（右）子ども （右）大人
しかし，あなたの隣にいる人とも引きあっているはずの重力を感じないのはなぜか？
それは，「人間と地球の間に はたらく重力」と比べると，「人間同士に はたらく重力」が
微々たるものだからです。
では，🍏あり得ない仮定 その１🍏
「隣の人間（A とします）が 地球と同じ重さだとすると？」
（右）地球と同じ重さの人
地球の重力と同じ強さで A に引っ張られるのでしょうか？
計算してみましょう。
※ ここからは計算式が出てきますので，難しければ見るだけで (^^ゞ
なんと，地球から受ける重力の 40兆倍の強さで A に引っ張られてしまうのです！
ここまで大差がついてしまうのは，距離が違うからですね。
地球からの重力は地球の重心から はたらいているのに対し，A からの重力は A の重心
から……と言っても，ほんの隣から。
重力の はたらき方は，質量（重さ）はもちろん，距離も大切な要素なんです。
では，🍏あり得ない仮定 その２🍏
※ 地球の大きさと比べると，実際は 女の子も Ａも「点」で表されるほど
小さいのですが，イメージをつかみやすくするために大きく描いています。
このとき，あなたと地球の重心，あなたと A の重心の間の距離は同じなので，上下から
同じ大きさの重力で引っ張られるはずです。
つまり，あなたに はたらく重力が互いに打ち消しあうかのように作用し，あなたは重力を感じなくなります。
以上，変な仮定を立てて，重力を考えてみました。どんな設定でも，考えるだけなら自由
ですから (^^ゞ
💛「体重が大きくなるほど 二人の間の重力が
はたらくから，いっぱい食べよう！」なんてことは，考えないでくださいね。
体重の差は微々たるものですので。
二人をつなぐ赤い糸は，「体重」や「距離」とは
また別のお話……(^_-)-☆
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